色は匂えど散りぬるヲ

株式会社アジケ代表のブログ。清濁併せ呑むようなものが好物です。

やさしく、たくましく。

今年の年賀状の抱負には

「やさしく、たくましく」

と書いた。 普段から逡巡を繰り返すタイプなのだが、この時はすんなり書けたように思う。

伊那食品の力強い企業理念

伊那食品が掲げる社是

いい会社をつくりましょう 〜たくましく そして やさしく〜

というものだ。 詳細はぜひいい会社とは/経営理念/伊那食品工業株式会社のページを見てみてください。

大恐慌時代の作家チャンドラーのことば

そして、レイモンド・チャンドラーの有名なことばに

企業は生き物であり、強くなければ生きていけない。強さだけでなく、優しさも欠かせない。

というものがある。

ご存知ジェフ・ベゾスのことば

また、アマゾンCEOのジェフ・ベゾスのことばに

賢くなるよりもやさしくなるほうが、はるかに難しいこと

というのもある。

年末はこのあたりのことを思い浮かべながら本記事タイトルの抱負を年賀状作成スタッフに伝えたように思う。

冒頭の「やさしく、たくましく」というのは単純なことばに見えてやっぱり奥深い。

アジケスタッフの特徴「やさしい」

企業が価値を生み続けるにはやさしさ、つまり相手のことを考える気持ちと謙虚さ、また柔軟性すなわち、変化に対応し進化できるという意味があるだろうし、こういうことが求められるのだろう。

弊社のスタッフを見ていると、おそらく日本人がイメージする“やさしい人”という特徴を一様に兼ね備えているように思う。

もちろん長所も短所も含めての意味だが、自分としてはこの点を長所として顧客や一緒にはたらく仲間に対してやさしさを多いに発揮してほしいところだ。

「たくましく」を磨きたい

一方「たくましさ」という点においては及第点にまだまだ至らないところが多い。

我々が手がけているものをもう少し俯瞰するような視点(この場合は視座のほうが正しい表現だと思うが)を持ったうえで事業のゴールに向けての打ち手をスタッフ個々がパートナーとして認めてもらうための活動がまだまだ必要だと思うからだ。

もちろんマーケティングやコミュニケーション企画に得意な人が主体的に進めるべきだという意見もあるだろうが、今年は視座を自由に動かすことができるスタッフのスキルを全体的にボトムアップしていくことに注力していきたいと考えている。

デザイン思考としてどういうストーリーを描いていくか

2014年も“クラウド”という言葉をいたるところで見かけた。

個人的にはこのクラウド化というのは社会基盤としてのインフラ整備におけるクラウド化はもう少し時間と議論を要すると考えているが、いち企業のサービスがオムニチャネル的に基盤を整備することに成功した会社が次のマーケティング戦略を実行していけるような状況のように捉えている。

IoT が実現化されつつある昨今だが、どのモノでも根本となるのはお客様とのリレーションシップを形成するデータとの関わり方が外せない。

我々が最近、相談をうけるもので多いのはサービス開発におけるデザインアプローチ部分だ。

サービスを提供するために端末に表示されるデザインはもちろんのこと他のユーザ需要を予測して情報を出すことだけでなく、そのサービス単体がワクワクしたりユーザから好かれるための戦略、とりわけ弊社に期待されるのがデザイン思考によるアプローチという状況だ。

そのためにはビジネスのゴールをもとに KPI を設定していくのはもちろんのこと、対象のサービスや商品をユーザに届けるための仕組み、つまり複数の技術を組み合わせて新しい体験を提供するためのストーリーを描く力も必要になってくる。

「顧客が感動する体験やストーリーを創造するんや!」と息巻くだけではなく、デザインと技術と戦略を合わせて目指す方向に絞り込める力を更に蓄えて提供していける集団になりたいと考えている。

まとめ

ちょっとタイトルから横道にそれたが、「やさしく、たくましく」という言葉は

二宮尊徳翁の

道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である

というものを意識した2014年の暮れでした。

ともあれ、経済の端っこのほうで寝言を言っているヒヨッ子なんだよなと… 今年は自分がもう少したくましくなりたいのであります。

皆様にとっても良き年になりますように。